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2014年7月3日木曜日

書評『現代世界と人類学 ― 第三のユマニスムを求めて』(レヴィ=ストロース、川田順造・渡辺公三訳、サイマル出版会、1986)― 人類学的思考に現代がかかえる問題を解決するヒントを探る



『現代世界と人類学-第三のユマニスムを求めて-』(レヴィ=ストロース、川田順造・渡辺公三訳、サイマル出版会、1986)は、フランスを代表する人類学者で、かつ西欧を代表する知性であったクロード・レヴィ=ストロース(1908~2009)が、1986年に日本で行った三回連続の講演会の記録を質疑応答とともに活字化したものだ。

現在では『レヴィ=ストロース講義-現代世界と人類学-』とタイトルを変更して2005年に平凡社ライブラリーから再刊されている。同時通訳の老舗サイマルインターナショナルの出版部門であったサイマル出版会は、解散していまは存在しない。

この本を1986年の単行本初版で購入したのは、講演録のフランス語原文もついているからであった。当時はまだ大学を卒業してからさほど日もたっておらず、せっかく身につけた(?)フランス語能力を落としたくなかったこともある。しかも、レヴィ=ストロースも難解な論文ではなく、ですます調の講演スタイルで読めるので一石二鳥だと。

フランス語のタイトルは、L'anthropologie face aux problèms du monde moderne (現代世界の諸問題に直面する人類学)である。1986年に石坂レクチャーとして行われたものだ。1981年に行われた日本を代表する哲学者・井筒俊彦のレクチャーは『イスラーム文化』として岩波書店から出版されている。


人類学が現代が抱えている問題に貢献できることとは?

講演が行われた1986年からすでに28年(!)もたっているのだが、講演の基本姿勢はもとより、講演で取り上げられたテーマは、いまなおアクチュアルなものがある。とくに人工授精問題は、2014年のいま日本ではホットイシューの一つである。

人工授精問題は、生殖技術の発展によって「生物学的な親」と「社会的な親」をめぐって発生している問題で、法的、心理的、道義的な側面がかかわっている。

レヴィ=ストロースは講演のなかで、人類社会においては「親族関係」がもっとも基本単位であることを確認したのち、生物学的親と社会的親との関係が違和感なく共存しているアフリカ諸部族の事例を引いている。

DNA検査が安価で簡単にできるようになった現在、昨年あたりから芸能人をはじめとして、日本でもさまざまな問題を生み出しているが、この議論に人類学者が貢献しているとは寡聞にして聞かない。

アフリカの事例もそうだが、こうした問題を考えるあたって重要なことは、「モデルではなく事例(!)」という考えだ。 

質疑応答のなかで、ピカソの発言として引用したこのフレーズこそ重要なものはない。これはピカソがアフリカ美術を賞賛した際の発言らしいが、2014年現在の日本人にとってもきわめて示唆に富むものだ。

特定の国で行われている先進的な取り組みを「モデル」とするのではなく、さまざまな問題を解決するためのヒントになる「事例」として参照する。参考となる事例は未開文化に求めることも可能であり、そこにこそ人類学者の貢献できる余地があるというわけだ。

現代日本の人類学者には、自分の専門分野に閉じこもるだけでなく、その専門分野によって大いに現実問題の解決に示唆を与えるという形で社会貢献していただきたいものである。


(フランス語原文と対照させながら読むもよし)


「第三のユマニスム」-「文化相対主義」と西欧の終焉

単行本初版の副題には「第三のユマニスムを求めて」とある。人類学こそ、それに該当するといういのがレヴィ=ストロースの基本姿勢である。

ユマニスムとはフランス語で人文主義の意味。英語でヒューマニズムというと人間中心主義の意味が強いが、ここでは『エセー』で有名な16世紀のモンテーニュを想起すべきだろう。

16世紀のルネサンスと大航海時代(=第一次グローバリゼーション時代)のいわゆる「ユマニスム」、19世紀の第二次グローバリゼーション時代における西欧文明=植民地主義における「ブルジョワ・ユマニスム」、そして20世紀以降の「第三のユマニスム」

「第三のユマニスム」においては人類学がその担い手となるというのがレヴィ=ストロースの主張である。そして、彼自身もそのなかの一人である西欧文明も相対化される。「文化相対主義」をもたらした人類学的認識が、西洋文明至上主義の終焉に果たした役割は大きい。

いわゆる「文化相対主義」によって、みずからが依って立つ文明も相対化すること。これが、第三でかつ最後のグローバリゼーション時代には求められるのである。これは明治維新以来、西欧文明をみずからの血肉としてきた日本人にとっても1970年代以降は同様の状況にある。いわゆるスタンスをとって遠くから見るという視点である。この点についてはレヴィ=ストロースは世阿弥の「離見の見」(りけんのけん)を引いて日本人聴衆に説明している(・・これについては後述する)。

ただ、1986年時点においてすでに、西欧文明が弱体化しつつある状況を憂いているようにも聞こえなくもないレヴィ=ストロースの口調だが、2014年現在ではそれがさらに進行しているというべきだろうか。西欧文明は吸収されつくされて、もはや「常識」と化しているから不可視の状態になっていることもある。とくにフランスの凋落ぶりはいちじるしい。すでに欧州内でも周辺化しつつある。

日本人としては、人間中心主義という意味もあわせもつ「ユマニスム」の限界そのもにまでは踏み込んでいないという印象も受けるのだが、それはある意味では西欧知識人の限界であったのかもしれない。

現在では英語圏を中心にアニマル・ライツ(=動物の権利)という概念が浸透しているが、いわゆるヒューマニズム(=人間中心主義)といかなる関係になるのか、レヴィストロースには聞いてみたい気持ちもする。



「神話的思考」と「歴史的思考」

南米と北米の先住民の神話の分析をつうじて「神話的思考」を明らかにしたことは、レヴィストロースによる大きな業績である。これは「第2講演」の主要テーマの一つである。

神話とは「感覚世界からとりだされたイメージ」であり、哲学的思考や科学的思考が「概念の連鎖によって論理を進める」のと対照的である。

無文字社会にとっての神話の意味は以下のようなものである。(*以下、引用文の太字ゴチックは引用者=さとう)によるもの)。

私たちをとりまく世界の秩序と、私たちが生まれた社会の構造を解き明かし、その存在理由を示すことであり、世界全体あるいは個々の社会が、始原の時に創りだされた姿のまま存続してゆくであろうという、心を安らかにする確信を与えることでした。

じつはこの神話的思考は無文字社会に限ったものではない。先進国でも現在の世界の成り立ちが「始原の時」について繰り返し言及し、繰り返し想起することによって確認されるのである。

フランス人は、現在のフランス社会の状況を大革命を出発点として解き明かします。今日の状態を是とするか非とするかによって、大革命の解釈は異なったものとなり、将来の展望も異なってきます。言い換えれば、近い過去あるいは遠い過去について私たちが作りあげるイメージは、神話の性質にきわめて近いものなのです。・・(中略)・・日本の歴史についての私のわずかな知識から言うと、明治維新の前夜、江戸幕府を支持した人びとと王政復古を唱道した人びとについても、同じことが言えるのではないかと思うのです。

フランス革命が近代ナショナリズムの起源であり、フランスのみならずドイツでも、現代につながる近代主義の原点であると欧州では認識されている。日本についての言及もまたその通りだというべきだろう。大河ドラマや歴史小説で繰り返し言及されるのが幕末ものである。

社会秩序と世界観に根拠を与え、物事をかつてのありかたによって説明し、物事の現状を過去の状況によって正当化し、そこから将来を考える、という無文字社会で神話が果たしている役割はそのまま、私たちの文明の歴史に課しているものです。

無文字社会における神話的思考は、現代人にとっての歴史的思考も規定していることがわかる。共時的な思考を行う人類学が、通時的な思考を行う歴史学の意味と限界を示したといえようか。少なくとも年表的な時系列が歴史ではないということを示しているといえる。

「歴史」は、現在が過去の再生産であり、未来が現在の持続であることを期待させるのではなく、現在が過去と異なるように、未来も現在とは異なると言うことを期待させるためのものなのです。・・(中略)・・現代文明において用いられる「歴史」が、客観的真理よりはむしろ予断と希望の表明であること・・(中略)・・ここでも人類学は、私たちに批判精神を教えてくれるのです

そして科学の発達が人間の認識に大きな変化を与えつつあることを次のように語っている。


科学が進歩すると同時に、時空間のスケールの拡大によって、対象となる現象は人間の知的能力を超え、それを思考によって統御することはますます困難になってゆく・・(中略)・・宇宙の歴史は私たち死すべき人間にとって、ある種の大いなる神話の相貌を帯びてきます。なぜならそれは特異な出来事であり、一度限りの、繰り返しのきかないものとして、その現実性を検証することのけっしてできないものだからです。

科学的思考と神話的思考は長く別個のものと考えられてきたが、一つのものに収斂していく可能性もあるということだ。

それは同時に、因果律的な決定論ではなく、偶然という要素を重視した確率論的な世界観への変化としてもあらわれている。

すでに「人種決定論」が誤謬(ごびゅう)であることは常識であるが(・・一般認識としてはかならずしもそういえないかもしれないが)、レヴィ=ストロースが言及しているように、「文化が遺伝を決定する」という要素のほうが大きいと考えるべきだろう。

文化を環境と考えれば納得のいく話である。個体レベルの遺伝子やゲノムだけではなく、集団全体を遺伝子プールと捉えれば、文化の違いが環境として働くことは説明可能だ。


西欧と日本
 
フランス知識人にとくに強い傾向だと思うが、レヴィ=ストロースもまた日本の独自性を称揚している。子どもの頃からの浮世絵ファンで、日本美術のみならず日本について深い知識を有していたことは、一般に経営学者として知られている社会生態学のドラッカーとも共通している。

西欧文明を全面的に受け入れながらも、その後の期間で咀嚼してみずからの固有性をけっして失わない姿勢が日本にあるという指摘には、レヴィ=ストロースの日本認識がきわめて正確であることがわかる。

こういう認識をもつのは、レヴィ=ストロース自身は西欧文明のなかで知的形成した人でありながら、名前からもわかるようにユダヤ系であることも少なからず影響しているのではないかと思う。祖父がユダヤ教の宗教指導者ラビであったがことが、知的自伝でもある『悲しき熱帯』で言及されているが、ユダヤ民族もまた西欧文明との出会いでその影響をどっぷりと受けながらも、独自性を失わない民族である。

あまりそのことを強調すると「人種決定論」に聞こえかねないが、文化を環境として考えればけっしておかしな話ではない。

本居宣長による「国学」にも言及がある。「国学」が「他者」を前提とした自己認識の探求であり、16世紀以降の西欧世界におけるに「他者」の発見と自己相対化が対称的な関係にあるという指摘に深いものを感じる。

本居宣長が主張したの「やまとごころ」は、「からごころ」という概念を設定することによって、はじめて特徴を明らかにすることができたものである。「文化相対主義」までは行ってないが、人類学的思考にも共通する認識がある。

とくに印象深いのは、なんといっても世阿弥の「離見の見」(りけんのけん)をヒントに自著のタイトルを決めたというエピソードである。『離れて見る』(Le Regard  éloigné)である。日本語訳は『はるかな視線』となっているようだが。

演じる人が観客を見ながら自分を見るという「「離見の見」は、遠近法による異境化作用(デペイズマン)でもあり、異文化を観察する人類学者が自己をみつめる認識そのものである。

それぞれの講演ごとに行われた質疑応答も、質問者が人文社会科学のそれぞれの専門分野を代表するような日本の知性であるだけに2014年時点で読んでいても面白い。「近代化=西欧化」されながらも日本人の独自性を失っていない現代の日本人のスタンスがクリアに浮かび上がっているからだ。

人類学的思考のエッセンスを知ることのできる、読みやすいが含蓄の深い講演である。


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目 次 (単行本初版)

待ちに待った講演 (前田陽一)
第1講 西洋文明至上主義の終焉-人類学の役割
 人類の歴史と人類学
 人類学とは何か
 客観性と全体性を求めて
 第三の人文主義・人類学
 人類学者は何をなしうるか
 人類学の未来-質問に答えて
第2講 現代の三つの問題-性・開発・神話的思考
 共通言語としての親族関係
 未開社会の "人工受精"
  "低開発" とは何か
 超自然をもつ社会
 神話の意味するもの
 未開社会と現代文明の接点-質問に答えて
第3講 文化の多様性の認識へ-日本から学ぶもの
 人種決定論の誤謬
 文化が遺伝を決定する
 累積的社会・停滞的社会
 文化相対主義と人類学
 日本文化の位置-質問に答えて
レヴィ=ストロース博士の人と学門(川田順造)
《石坂講演シリーズについて》

フランス語原文 目次
L'anthropologie face aux problèms du monde moderne
1 La fin de la suprématie culturelle de l'Occident.
2  Trois grandes problème contemporains: la sexualité, le dévelopment économique et la pansée mythique.
3  Reconnaisance de la diversité culuturelle: ce que nous apprend la civilasation japonaise.





著者プロフィール

クロード・レヴィ=ストロース(Claude Lévi-Strauss)
1908年~2009年。ベルギーのブリュッセル生まれ。フランスの文化人類学者。パリ大学法学部卒業後、リセ(高等中学校)教員を経てブラジル、アメリカで民族学を研究、1949年帰国し、パリの人類博物館、高等研究院、コレージュ・ド・フランスなどで教育と研究に従事。社会人類学研究所を創設。画期的労作『親族の基本構造』などで文化の厳密な構造分析方法たる構造主義の旗手となる(別の書籍から転記)。 

訳者プロフィール

川田順造(かわだ・じゅんぞう)
1934年(昭和9年)東京生まれ。東京大学教養学部教養学科(文化人類学分科卒)、同大学大学院社会学研究科博士課程修了。パリ第5大学民族学博士。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を経て、現在広島市立大学国際学部教授。著書に『無文字社会の歴史』『口頭伝承論』『声』『ブラジルの記憶』他がある。

渡辺公三(わたなべ・こうぞう)
1949年東京都生まれ。文化人類学者。東京大学教養学部フランス科卒業、同大学院社会学研究科博士課程修了。国立音楽大学助教授を経て、立命館大学教授。著書に『レヴィ=ストロース-構造-(現代思想の冒険者たち)』他がある。


なお、レヴィ=ストロースの業績については、英国の人類学の重鎮エドマンド・リーチの『レヴィ=ストロース』がひじょうにわかりやすく説明している。日本語訳はみていないからわからないが、もともと大学生向けに書かれた英語版はじつに読みやすい。



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ユマニスム(=ヒューマニズム)

・・不寛容の時代に寛容を説いた16世紀の思想家エラスムスは人文主義(ユマニスム)を代表する知性

書評『1492 西欧文明の世界支配 』(ジャック・アタリ、斎藤広信訳、ちくま学芸文庫、2009 原著1991)
・・とくに南米とアフリカへの進出が西欧世界にあらたな認識をもたらした

「500年単位」で歴史を考える-『クアトロ・ラガッツィ』(若桑みどり)を読む
・・1543年鉄砲伝来、1549年キリスト教伝来。ともにその役割を担ったのは「大航海時代」のポルトガル人であった

「自分の庭を耕やせ」と 18世紀フランスの啓蒙思想家ヴォルテールは言った-『カンディード』 を読む
・・ルソーと並ぶ18世紀のフランス啓蒙思想家ヴォルテール

・・「西欧ヒューマニズムの限界」を体験から指摘した日本人歴史家・会田雄次の専門はイタリア・ルネサンス史

・・「生者」しか考慮に入れないヒューマニズムの限界を指摘した晩年の上原専禄


人類学的認識と歴史学的思考

梅棹忠夫の『文明の生態史観』は日本人必読の現代の古典である!
・・梅棹忠夫が提唱した「中洋」という概念をレヴィ=ストロースは使用していないが、『悲しき熱帯』の末尾の章を読むと近い認識をもっていたことがわかる

いまこそ読まれるべき 『「敗者」の精神史』(山口昌男、岩波書店、1995)-文化人類学者・山口昌男氏の死を悼む
・・山口昌男が目指した「歴史人類学」

書評 『向う岸からの世界史-一つの四八年革命史論-』(良知力、ちくま学芸文庫、1993 単行本初版 1978)-「社会史」研究における記念碑的名著 ・・訳者の人類学者・川田順造氏は、思想史家の良知力氏、歴史学者の阿部謹也氏と二宮宏之氏と『社会史研究』を立ち上げた同志であった

・・「離見の見」(りけんのけん)について精神医学の観点からくわしく説明されている。人類学的認識との共通点


人種決定論の問題点


・・ブラジルサッカーの強さもまた「人種」ではなく「文化」である


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2014年6月30日月曜日

書評『「悲しき熱帯」の記憶 ー レヴィ-ストロースから50年』(川田順造、中公文庫、2010 単行本初版 1996)ー『悲しき熱帯』の日本語訳者によるブラジルを多角的、重層的に見つめる人類学的視点


レヴィ=ストロースの名著『悲しき熱帯』の旅が行われた1934年から50年後の1984年、その舞台となったたブラジルを訪れた愛弟子の日本人文化人類学者によるエッセイである。

レヴィ=ストロースが100歳で亡くなったのは2009年、その翌年に文庫化されたわけだが、その際のタイトルはは『「悲しき熱帯」の記憶-レヴィ-ストロースから50年-』となっている。1996年に出版された単行本初版では、『ブラジルの記憶-「悲しき熱帯」は今-』(NTT出版)となっていた。単行本がでたのは旅が行われた1984年から12年後、文庫版はその14年後となる。

レヴィ=ストロースの名著『悲しき熱帯』の旅が行われた1934年から、ことしはすでに80年ということになる。『悲しき熱帯』の執筆が開始されたのは1954年だから、60年前になる。いずれにせよ、もうずいぶん昔の話なのである。

じつはわらたしは1996年の単行本を購入して一部だけ読んでそのままにしていた。肝心要の『悲しき熱帯』は購入しながらもいまだ読んでいなかったからだ。今回ようやく『悲しき熱帯』を読み終え、そのうえでさっそく川田氏の本書を読んでみた。



『悲しき熱帯』に登場する先住民のインディオのなかでもっとも印象的なのがナンビクラワ族である。訳者の川田氏もまた、1984年にナンビクラワ族のもとを訪れている。

「未開民族」は、言うまでもないがすでに50年前そのものではない。とはいえ、インディ保護政策に転じたブラジル政府の保護のもと、物質生活のなかに入っていながらも、従来の生活習慣を無意識のうちに保っていたというのは興味深い。もっとも、「文明社会」への「同化」のための過渡期(=モラトリアム)であったようだが・・・。

文庫版でも単行本初版でもカバーに使用されているナンビクラワ族の女性の写真が圧倒的だ。縄文土器のような大地に根ざした大地母神像のような圧倒的な存在。この写真が撮影されたのは1984年である。

南米大陸は、わたしにとっては、いまに至るまでテッラ・インコグニタ(=未知なる大陸)だ。そのなかでもブラジルはとりわけ「常識」を試される土地のようだ。

二ヶ月足らずだったが、この国を旅してみて、情緒不安定と、感情の両極性の露出にいたるところで出会い、私自身も情緒不安定に陥った。殺戮と贖罪、家父長制と母性憧憬(マザーコンプレックス)、雄性誇示と去勢願望・・・。個人をではなく、社会や歴史を理解するのに、ブラジルほど精神分析の用語を思い出させる国もめったにあるものではないのではないだろうか。(Ⅰ 反世界としてのブラジル)

こんな文章を読んだら、いつかはブラジルに行ってみたくなるではないか!

1996年に単行本を購入して一部だけ読んだ際につよく印象に残っていたのが、リオデジャネイロにおける「人類教」にまつわるエピソードであった。18年ぶりに読み返してもその印象に変化はない。

「人類教」(Église positiviste: 実証主義者教会)とはフランス社会学の始祖ともいうべきオーギュスト・コント(1798~1857)が晩年に唱えた宗教である。

フランスではまったく定着しなかったが、なぜか当時フランスに留学した青年将校たちを大いに感化し、かれらをつうじて「人類教」(Religião da Humanidade ポルトガル語。英語だと Religion of Humanity)としてブラジルに伝えられた。

共和国となったブラジルの国旗が「人類教」の理念のもとに作成されたことを知れば、誰だって驚くに違いない(下図)。緑の背景に黄色の菱形、そのなかに星がちりばめられた地球。帯に書かれている ORDEM E PROGRESSO(秩序と進歩)というポルトガル語のスローガンはコントの著書から取ったものだという。

(リオの人類教教会に残るブラジル国旗の原図 単行本 P.55より)

現在では、ほそぼそと生き残っているにすぎない「人類教」だが、大学では社会学部にいたわたしには感慨深いものがある。経験的事実に基づいた理論構築を目指した「実証主義」(positivism)の提唱者であるコントともあろう人が、なぜ「人類教」などという宗教の開祖になったのか(?)という思いがあったからだ。まるでフランス革命時の「理性崇拝」のようなイメージをもったものだ。

フランスにとって植民地ではなかったブラジルは、ポルトガルにとっての支配/被支配関係ではなく、また英国やオランダのような経済関係でもなく、「人類教」とブラジル国旗のエピソードに端的にあらわれているように、知的交流という側面でのつながりが強かったらしい。

レヴィ=ストロースもまた、ブラジルの新興ブルジョワ層が建学して、フランス流のアカデミズムを祖導入したサンパウロ大学に招聘されたことがキッカケでブラジルに渡ることを決心したらしい。それが1934年のことだ。20世紀最大の歴史学者となったフェルナン・ブローデルもまた、同時期にサンパウロ大学で教鞭をとっている。

ブラジルとフランスといえば、いまの日本なら日産を再建したカルロス・ゴーンという答えが返ってくるだろう。ゴーン氏はレバノン系ブラジル人だが、フランスの超エリート校のグランゼコールの一つエコール・ポリテクニークを卒業している。ゴーン氏の存在そのものにも、フランスと移民社会ブラジルの関係がみてとれるかもしれない。

本書は個のほか、大航海時代のポルトガルを軸にした西アフリカと日本の対比(・・キリスト教(=カトリック)、奴隷貿易、小王国)、奴隷貿易を軸にした「近代」のコースの分岐(・・大規模土地所有者として労働集約型産業から脱却できなかったポルトガルが奴隷制を長く維持したのに対し、産業革命によって工業化し次世代産業への移行に成功した英国はいちはやく奴隷制廃止に踏み切った)など、示唆に富む考察も少なくない。

ブラジルで奴隷制が廃止されたのはなんと1888年(明治21年)、奴隷制廃止後は日本人を含めた移民が大量に流入することになる。

「ポルトガル=西アフリカ=日本=ブラジル=フランスを多面鏡のように立てて照合させながら相互連関的視野で問題を検討すること」(著者)の一つの試みとして、知的好奇心を大いに喚起される好エッセイである。

『悲しき熱帯』を読んでいてもいなくても、ブラジルという存在を多角的に重層的に知ることのできるので、読む価値のある本といえるだろう。人類学者の視点である。




目 次 
Ⅰ 反世界としてのブラジル
Ⅱ 灰まみれのモラトリアム・ピーターパンたち
Ⅲ なぜ熱帯は今も悲しいのか
Ⅳ 「紐文学」と口誦の伝統
Ⅴ 私にとってのブラジル-十二年ののちに(“南蛮時代”の意味
あとがき
参考文献

著者プロフィール

川田順造(かわだ・じゅんぞう)
1934年(昭和9年)東京生まれ。東京大学教養学部教養学科(文化人類学分科卒)、同大学大学院社会学研究科博士課程修了。パリ第5大学民族学博士。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を経て、現在広島市立大学国際学部教授。著書に『無文字社会の歴史』『口頭伝承論』『声』『ブラジルの記憶』他がある。


「人類教」の開祖で社会学者のオーギュスト・コントについては ⇒




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レヴィ=ストロースの 『悲しき熱帯』(川田順造訳、中央公論社、1977)-原著が書かれてから60年、購入してから30年以上の時を経てはじめて読んでみた

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視点のもちかた

書評 『座右の日本』(プラープダー・ユン、吉岡憲彦訳、タイフーン・ブックス・ジャパン、2008)-タイ人がみた日本、さらに米国という比較軸が加わった三点測量的な視点の面白さ
・・川田順造氏は「三角測量」という表現をつかって日本=フランス=アフリカのフィールドワークを行ってきたと語っている。基本的には同じことをさしている


ブラジル関連

書評 『サッカー狂の社会学-ブラジルの社会とスポーツ-』(ジャネット・リーヴァー、亀山佳明・西山けい子訳、世界思想社、1996)-サッカーという世界スポーツがブラジル社会においてもつ意味とは?

「JICA横浜 海外移住資料館」は、いまだ書かれざる「日本民族史」の一端を知るために絶対に行くべきミュージアムだ!

書評 『ヒクソン・グレイシー 無敗の法則』(ヒクソン・グレイシー、ダイヤモンド社、2010)-「地頭」(ぢあたま)の良さは「自分」を強く意識することから生まれてくる
・・グレイシー柔術の一家に生まれた「400戦無敗の男」は、スコットランド人移民の家に生まれたリオデジャネイロ出身


西欧植民者の奴隷制をめぐる「近代」-英国 vs ポルトガル

書評 『砂糖の世界史』(川北 稔、岩波ジュニア新書、1996)-紅茶と砂糖が出会ったとき、「近代世界システム」が形成された!
・・北米とカリブ海に展開した英国はいちはやく産業革命に成功し奴隷制から足を洗う

かつてコートジボワールが 「象牙海岸」 とよばれていたことを知ってますか?-2014年FIFAワールドカップ一次リーグでの日本の対戦相手
・・象牙海岸、黄金海岸、穀物海岸、胡椒海岸

「リスボン大地震」(1755年11月1日)後のポルトガルのゆるやかな 「衰退」 から何を教訓として学ぶべきか?
・・「未来」の国であるブラジルとは違う、「過去」に生きる本国のポルトガル

「500年単位」で歴史を考える-『クアトロ・ラガッツィ』(若桑みどり)を読む
・・1543年鉄砲伝来、1549年キリスト教伝来。ともにその役割を担ったのは「大航海時代」のポルトガル人であった

書評『1492 西欧文明の世界支配 』(ジャック・アタリ、斎藤広信訳、ちくま学芸文庫、2009 原著1991)


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2014年6月29日日曜日

レヴィ=ストロースの 『悲しき熱帯』(川田順造訳、中央公論社、1977)ー 原著が書かれてから60年、購入してから30年以上の時を経てはじめて読んでみた



フランスを代表する人類学者クロード・レヴィ=ストロース(1908~2009)が、みずからが行った1930年代のブラジル調査旅行を、約20年のちの1954年から翌年にかけて一気呵成に執筆し、出版したものだ。いまからすでに60年前に出版された記録文学である。

「フランスを代表する人類学者」と書いたが、現代の西欧を代表する知識人であるといったほうがより正確だろう。レヴィ=ストロースが100歳(!)で逝ったのはいまから5年前のことだ。日本でも現代思想を代表する一人として圧倒的な影響を与えてきた存在である。「構造主義」という四文字熟語によって。

1934年に受け取った一本の電話から始まった民族学者クロード・レヴィ=ストロースのブラジル調査旅行。20年の時を経て一冊の本として執筆が始まったのが1954年、愛弟子の日本人人類学者・川田順造氏が12年間を費やして日本語訳を刊行したのが1977年、わたしがこの本を単行本で購入したのが1983年。

それは大学時代のことだ。「ニューアカデミズム」ブームで「構造主義」が流行っていた(?)1980年代前半のことである。なぜか読むことなく33年の歳月が流れ、書棚のなかでほこりをかぶりつづけ、シミを発生させてきた・・・。


(1977年版の単行本の帯)


もうこの機会を逃したら読む機会はないかもしれないという思いから読み出したのが、2014年のFIFAワールドカップ・ブラジル大会の開催直前。2016年にオリンピックがブラジルで開催されるとはいえ、2年先だって先のことはわからないからだ。

とにかく、なぜか時間を要求する本のようだ。読み始めたら意外に読み進めてしまう内容の本なのだが・・・。

訳者の川田氏が書いているように、『悲しき熱帯』は「芳醇な馥郁たる香りのする、しかし時に苦渋にも満ちた「大人の読み物」、なのである。33年前、20歳にもならない若造が読んだとて、いったいどこまで理解できただろうかと思う。時間と空間が重層的に交差する世界。ある程度の人生経験を積んでいれば、意外なことにおのずから素直に納得のいく考察の数々。

年を取ることはけっして悪いことではない。若者が背伸びして読んだところで理解には限界がある本なのだ。

この本は、ときおり哲学的な考察や学問的な話もでてくるが、基本的には回想録であり、紀行文学として読んでも、いっこうにかまわないと思う。わたしもすべてが理解できたわけではないと正直に書いておく。翻訳もののにつきまとう晦渋さもあるためだが。


(写真集『ブラジルへの郷愁(サウダージ)』英語版の表紙)


本書には、「二項対立」(バイナリー)な存在として、歴史学と民族学、時間と空間、未開と文明、西洋と東洋、記憶と想起などがテーマとして浮かび上がってくる。未開社会もまた人間社会という点において文明社会と変わりがないことが示される。ある種の文化相対主義というべきであろう。

読んでいてひじょうにうれしく思ったのは、知的自伝を語りながら、レヴィストロースの少年時代からの、地質学と考古学への深い関心が歴史学的思考の基礎にあることを知ったことだ。この歴史学認識は、わたしも共有しているものであり、地層に歴史を読む込む発想をもっていたことにあらためて驚きと感嘆を感じるのである。

時間と空間にかんする認識こそが、歴史学と民族学(=文化人類学)の融合を実り豊かなものとする。直接レヴィ=ストロースとは関係ないが、わたしも大学時代目指していた歴史人類学は、その一つの融合の試みである。

いっけんブラジルのアマゾンのジャングルとは関係ない考察もまた、60年前のものとは思えないアクチュアルな意味をもっている。末尾に近い章で展開される議論が、とりわけ東洋世界の住人である日本人にとっては意味をもつ。

中洋のイスラーム世界をはさんで存在する西洋のキリスト教世界と東洋の仏教世界。現在のパキスタンの地で実現した古代ギリシアと仏教の出会いが、その後の歴史に持ち得たかもしれない可能性について夢想してみること。この考察は西欧知識人からするものだが、おなじく東洋世界の日本人にとっても意味なきものではない。


(『悲しき熱帯』のフィールドワーク中の若き日のレヴィ=ストロース ひげ面!)



西欧文明のまっただなかで知的訓練を受けた一人のユダヤ系のフランス知識人が、西欧による植民地支配と植民地主義が終わろうとしていたまさにその時期、西欧文明への深刻な反省を抱えながら、失われる寸前の「未開社会」をフィールドワークしながら認識を深めていくある種の知的自伝でもある。強靱で骨太の知性をそこに感じるのはそのためだ。

ただし、ブラジルはフランスの植民地ではなかった。周知のとおりポルトガルの植民地であったが、独立後のブラジル共和国の理念はフランス由来のものである。フランスとブラジルの関係は、もっぱら知的交流が主であったことはアタマに入れておく必要があろう。

すでに構造主義も、人類学も、かつてそれらがもっていたような輝きも消え、いまでは「既成の知」の一つとしてアカデミズムの世界のなかに確固たる位置を占めるに至っているが、「構造主義の原典」などという堅苦しい観点からではなく、虚心坦懐に読んでみたらいいのではないか。「教典」ではないのだから。

過度に持ち上げる必要もないし、けなす必要もない。すぐれた文学作品だからこそ長い生命力をもつのであろう。



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目 次

上巻
22年ののちに-レヴィストロースにきく-(川田順造)
悲しき熱帯
 日本の読者へのメッセージ
第1部 旅の終り
 1. 出発
 2. 船で
 3. アンティール諸島
 4. 力の探求
第2部 旅の断章
 5. 過去への一瞥
 6. どのようにして人は民族学者になるか
 7. 日没
第3部 新世界
 8. 無風帯
 9. グヮナバラ
 10. 南回帰線を越えて
 11. サン・パウロ
第4部 土地と人間
 12. 都市と田舎
 13. 開拓地帯
 14. 空飛ぶ絨毯
 15. 群衆
 16. 市場
第5部 カデュヴェオ族
 17. パラナ
 18. パンタナル
 19. ナリーケ
 20. 原住民社会とその様式
訳注
口絵 カデュヴェオ族

下巻
第6部 ボロロ族
 21. 金とダイヤモンド
 22. 善い野蛮人
 23. 生者と死者
第7部 ナンビクワラ族
 24. 失われた世界
 25. 荒野(セルタウン)で
 26. 電信線に沿って
 27. 家族生活
 28. 文字の教訓
 29. 男、女、首長
第8部 トゥピ=カワイブ族
 30. カヌーで
 31. ロビンソン
 32. 森で
 33. 蟋蟀(こおろぎ)のいる村
 34. ジャピンの笑劇
 35. アマゾニア
 36. セリンガの林
第9部 回帰
 37. 神にされたアウグストゥス
 38. 一杯のラム
 39. タクシーラ
  40. チャウンを訪ねて
訳注
参考文献一覧
訳者あとがき
口絵 ボロロ族、ナンビクワラ族、トゥピ=カワイブ族
地図



著者プロフィール

クロード・レヴィ=ストロース(Claude Lévi-Strauss)
1908年~2009年。ベルギーのブリュッセル生まれ。フランスの文化人類学者。パリ大学法学部卒業後、リセ(高等中学校)教員を経てブラジル、アメリカで民族学を研究、1949年帰国し、パリの人類博物館、高等研究院、コレージュ・ド・フランスなどで教育と研究に従事。社会人類学研究所を創設。画期的労作『親族の基本構造』などで文化の厳密な構造分析方法たる構造主義の旗手となる(別の書籍から転記)。 

訳者プロフィール

川田順造(かわだ・じゅんぞう)
1934年(昭和9年)東京生まれ。東京大学教養学部教養学科(文化人類学分科卒)、同大学大学院社会学研究科博士課程修了。パリ第5大学民族学博士。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を経て、現在広島市立大学国際学部教授。著書に『無文字社会の歴史』『口頭伝承論』『声』『ブラジルの記憶』他がある。


<ブログ内関連記事>

書評 『「悲しき熱帯」の記憶-レヴィ-ストロースから50年-』(川田順造、中公文庫、2010 単行本初版 1996)-『悲しき熱帯』の日本語訳者によるブラジルを多角的、重層的に見つめる人類学的視点

書評 『現代世界と人類学-第三のユマニスムを求めて-』(レヴィ=ストロース、川田順造・渡辺公三訳、サイマル出版会、1986)-人類学的思考に現代がかかえる問題を解決するヒントを探る


人類学的認識

梅棹忠夫の『文明の生態史観』は日本人必読の現代の古典である!
・・梅棹忠夫が提唱した「中洋」という概念をレヴィ=ストロースは使用していないが、『悲しき熱帯』の末尾の章を読むと近い認識をもっていたことがわかる

いまこそ読まれるべき 『「敗者」の精神史』(山口昌男、岩波書店、1995)-文化人類学者・山口昌男氏の死を悼む
・・山口昌男が目指した「歴史人類学」

書評 『向う岸からの世界史-一つの四八年革命史論-』(良知力、ちくま学芸文庫、1993 単行本初版 1978)-「社会史」研究における記念碑的名著
・・訳者の人類学者・川田順造氏は、思想史家の良知力氏、歴史学者の阿部謹也氏と二宮宏之氏と『社会史研究』を立ち上げた同志であった


地質学・考古学と歴史

地層は土地の歴史を「見える化」する-現在はつねに直近の過去の上にある ・・褶曲して上下が反転していても基本は変わらない

書評 『神父と頭蓋骨-北京原人を発見した「異端者」と進化論の発展-』(アミール・アクゼル、林 大訳、早川書房、2010)-科学と信仰の両立をを生涯かけて追求した、科学者でかつイエズス会士の生涯
・・イエズス会士で古生物学者であったフランスの思想家


欧州のユダヤ系知識人にとっての「未開と文明」

『蛇儀礼』 (アビ・ヴァールブルク、三島憲一訳、岩波文庫、2008)-北米大陸の原住民が伝える蛇儀礼に歴史の古層をさぐるヒントをつかむ
・・アビ・ヴァールブルクはドイツのユダヤ系美術史学者。


西洋の植民地支配と南米、移民

映画  『アバター』(AVATAR)は、技術面のアカデミー賞3部門受賞だけでいいのだろうか?

書評『1492 西欧文明の世界支配 』(ジャック・アタリ、斎藤広信訳、ちくま学芸文庫、2009 原著1991)

「自分の庭を耕やせ」と 18世紀フランスの啓蒙思想家ヴォルテールは言った-『カンディード』 を読む
・・ルソーと並ぶ18世紀のフランス啓蒙思想家ヴォルテール

「500年単位」で歴史を考える-『クアトロ・ラガッツィ』(若桑みどり)を読む
・・1543年鉄砲伝来、1549年キリスト教伝来。ともにその役割を担ったのは「大航海時代」のポルトガル人であった

「リスボン大地震」(1755年11月1日)後のポルトガルのゆるやかな 「衰退」 から何を教訓として学ぶべきか?
・・「未来」の国であるブラジルとは違う、「過去」に生きる本国のポルトガル

(2014年8月12日 情報追加)


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