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2021年9月1日水曜日

防災の日に「特集展示 鯰絵のイマジネーション」(国立歴史民俗博物館)にいってきた(2021年9月1日)ー この鯰絵のコレクションはすばらしい


本日(9月1日)は「防災の日」。いまから98年前の「関東大震災」(1923年)にもとづくものだが、2011年の「3・11」の「東日本大震災」のインパクトが強すぎて、「防災の日」のアピール力が低下しているかもしれない。 

そんな「防災の日」だが、「鯰絵」(なまずえ)を見に行ってきた。千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館の特集展示「鯰絵のイマジネーション」(会期:2021年7月13日~9月5日)。 

「鯰絵」とは、幕末の江戸を直撃した「安政の大地震」直後に大量に製作され、販売された浮世絵のことだ。

「安政の大地震」は、幕末の安政2年10月2日(=1855年11月11日)午後10時ごろに関東地方南部 で発生したM7クラスの直下型大地震。大きな被害が出ており、幕府崩壊の原因の一つとさえている。水戸藩家老の藤田東湖が、この大地震で亡くなったことはよく知られている。


鯰絵は、日本人が地震の元凶とみなしてきたナマズを擬人化したもので、さまざまなテーマで構成されている。日本人の「民衆的想像力」がフルに発揮されたものだ。


鹿島神宮の鹿島神や要石(かなめいし)が登場するもの以外にも、さまざまなバリエーションがあって面白い。金持ちが、尻から金銀を捻りださされている絵も面白い。生き残った糸立ちは、こんな鯰絵を見ては憂さ晴らしをしていたのだろうか。

鯰絵はその大半が、無申請・無許可ゆえ、発行元のデータなしとのことだ。出版元がこれは売れると判断したからである。風説の流布による人心の動揺を怖れたからであろう、幕府が発行を禁止している。

浮世絵だから当然のことながら製作は分業制だが、文字部分を担当したのが仮名垣魯文もその一人だったというのが興味深い。明治時代初頭の戯作小説『安愚楽鍋』や『西洋道中膝栗毛』などで有名な人物だが、こんなところでその名前を目にするとは思わなかった。


今回の特集展示で興味深く思ったのは、日本人はもともと地震の元凶をナマズとは見なしていなかったという歴史的事実だ。

もともとは日本列島を囲んだ龍(ドラゴン)が原因とみなしてきたのだが、17世紀の半ば以降にナマズに変化していったのだという。ここらへんは、もうすこし突っ込んで調べてみたいところである。 

貴重な民間の個人コレクション200点の一括展示は、今回がはじめてとのことで、見応え十分であった。このコレクションは、人類学者のレヴィ=ストロースが大いに関心を示して、高く評価していたという。オランダの人類学者アウエハントの古典的研究書『鯰絵』の影響もあるらしい。

図録も購入、これは価値あるものとなっており、ぜひ入手することをすすめたい(1,870円)。

ついでに「特集展示(第4展示室)「エビスのせかい」(2021年7月27日~2022年1月10日)もみてきた。「笑う門には福来たる」。古事記に登場するの蛭子(ひるこ)が転じて蛭子(えびす)となる。つくづく日本というのは面白い国だと思う。

また、毎度のことながら、常設展示も回遊。何度いっても、江戸時代の展示はすばらしい。江戸時代の展示と民俗学の展示スペースをいっしょにしたらいいのにと思うのだが・・





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