Tweet
sour grapes とは、直訳すれば「酸っぱいブドウ」のことである。
この表現がなぜ慣用表現で「負け惜しみ」を意味するのか?
これは英語だけを眺めていてもわからない。
「イソップの寓話」にある「キツネとブドウ」の寓話を思い出してみよう。
キツネがよく実ったブドウを見つけるて食べようとするのだが、何度ジャンプしてもブドウには届かない。キツネは悔し紛れに負け惜しみの捨てゼリフを残して立ち去る。「どうせこんなブドウはすっぱくてまずいに決まっている。誰が食べるもんか、へん」。ざっとこんな内容のお話であった。
「ウサギとカメ」もそうだが、古代ギリシアの「イソップの寓話」は、世界各地に拡がって大きな影響を与えている。英語では The Fox and the Grapes(キツネとブドウ) として有名な話である。
じっさいに、このブドウが甘いか酸っぱいかは、キツネならずとも誰にもわからない。
キツネの捨てゼリフは「負け惜しみ」という心理的な合理化機制だが、人生の知恵ではある。届かなかったことは仕方ない、こだわりすぎても時間のムダだ。
英語表現としては、「サワーグレープス」sour grapes と複数形であることに注意しておきたい。
<ブログ内関連記事>
ウサギとカメの寓話-卯年は跳躍の年だが油断大敵
(2012年7月3日発売の拙著です)
ツイート
ケン・マネジメントのウェブサイトは
http://kensatoken.com です。
ご意見・ご感想・ご質問は ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。
禁無断転載!
end